摂食障害情報センター

源氏物語の時代にも摂食障害があった?

摂食障害は、体重・容姿への強いこだわりから、
異常な食行動に没頭している状態を指すます。

 

症状は大きく3つに分けられ、代表的なものとしては、
「神経性食欲不振症(拒食症)」、「神経性大食症(過食症)」が挙げられます。

 

アメリカでは500万人以上もの摂食障害者がいると言われており、
日本でも100〜150人に一人は摂食障害者であるというデータがあるようです。

 

これは、「太っている女性よりも痩せているほうが、女性は美しい」
という社会的な風潮も大きく影響しているのだとか。

 

最近は、過激なダイエットによる若年性の摂食障害も
深刻な問題になりつつあります。

 

しかし、実はこの摂食障害、
日本においてもずいぶん昔から存在した病気のようなんですよ。

 

★精神的不安から摂食障害に??
日本の歴史をさかのぼること平安時代。かの有名な『源氏物語 』第三部にも、
摂食障害と思われる症状が出てきているんです。

 

摂食障害に罹っていたのでは?と疑われるのは、宇治十帖で夭折する宇治の大君 。
大君の父親・宇治八の宮は、主人公の薫 に
二人の娘(大君と中君)の結婚を託して死亡します。

 

結婚したくない大君は、自分の代わりに妹の中君 を薫に娶せようとしましたが、
中君は次の匂宮と結婚してしまいます。

 

匂宮 は、「次の東宮」と目される人物。
正妻になるための社会的地位を持たない中君と匂宮との結婚生活が
苦渋に満ちたものになることが予想されました。

 

「自分が薫と結婚しても同じような苦しみが待っている」
…と悲観した大君は、摂食障害にかかって衰弱死してしまうのです。

日本の摂食障害研究は遅れている?

近年、欧米においては、摂食障害の患者数は
ほぼ横ばい状態であると言われています。

 

じゃあ、日本では?…って、気になりますよね(笑)。

 

しかし我が日本では、この10年間、
全国規模に渡る本格的な調査が行われていません。

 

つまり、正確な患者数さえ把握できていないという現状…。

 

治療転帰についても、日本ではまだまだデ−タが少なく、
治療法について様々な疑問が残されたままです。

 

しかし、日本でも、平成9年に発足した「日本摂食障害学会」を中心に
様々な研究や啓蒙活動が進められているよう。

 

例えば、平成22年4月の医療費改訂により、
日本でも「摂食障害入院医療管理加算」が認められるようになりました。
今後、摂食障害での入院30日以内は、
一日につき200点、31〜60日以内で100点が加算できます。

 

これは、摂食障害の治療の難しさが、国に認知されたという証拠。
今後の治療にとって、大きな一歩となったことは言うまでもありません。

日本では自助グループの活動も盛ん

自助グループ」って聞いたことありませんか?

 

日本でいう、「自助グループ」とは、
生きて行く上で出会う様々な困難や障害に突き当たった人々が、
同じ課題を持つ人と出会い、仲間として悩みや情報をわかちあう場を意味します。

 

簡単に言うと、サークルや部活動のようなものでしょうか。

 

日本には、摂食障害を克服するための自助グループが数多く存在します。
ここでは、自分が感じていることを自分の言葉で話したり、
他のメンバーが話すことを聴いたりしながら、悩みや苦しみを分かち合います。

 

ルールは、「相手を批判しないこと」「相手の秘密を守ること」
「みんなが平等であること」。

 

これらのルールがあればこそ、他人には言いにくい摂食障害の悩みを
安心して吐きだすことができるのでしょう。

 

摂食障害の相談に行った医療機関や保健所から、
自助グループへの参加を薦められるケースも多いようです。

 

自助グループの活動だけで摂食障害を克服するできるとは言い切れませんが、
同じ悩みを持つ仲間との出会いが
心に前向きな変化をもたらすことは少なくありません。

 

◆参考ページ
http://www.ednetwork.jp/
http://future-butterfly.net/kihon/self_search.html

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