摂食障害情報センター

器質的、機能的摂食障害

「摂食障害」というと、
心因性の原因による症状を思い浮かべる方がほとんどでしょう。
しかし、器質的、機能的原因による摂食障害もあります。
その場合、「摂食障害・嚥下障害」と並べて表現されるケースが多いようです。

 

器質的・機能的原因による摂食障害・嚥下障害とは、
脳卒中や神経・筋肉疾患、呼吸器疾患、喉の腫瘍、
身体の一部の麻痺などによって食事が摂れなくなってしまうこと。
精神科や心療内科で問題となる「摂食障害」とは、別のものを指しています。

 

 

■器質的原因
食物の通路に問題があり、
通過を妨げられていることによって起こります。
具体的な例としては、舌炎、口内炎、歯槽膿漏、扁桃炎、咽頭炎、
喉頭炎、頭頸部腫瘍、食道炎、食道の変形や狭窄など。

 

■機能的原因
食物の通路の動きに問題があり、
食べ物を上手く送り込むことができない状態です。
例えば、脳血管障害、脳腫瘍、頭部外傷、パーキンソン病、
脊髄小脳変性症、ギラン・バレー症候群、糖尿病性末梢神経炎、
筋ジストロフィー、重症筋無力症、加齢などが挙げられます。

 

■心理的原因
摂食・嚥下困難が見られる患者のうち、
理学的所見や検査上の明らかな異常が認められない場合は心理的原因を疑います。
この症状の背後には、神経性食欲不振症。異食症、咽頭異常感症、
心気神経症、うつ病などが潜んでいる場合があります。

 

嚥下障害とは?

器質的・機能的な原因によって起こる摂食障害と並んで表記される病名に、
嚥下障害」があります。

 

「“摂食障害”はよく耳にするけど、“嚥下障害”は聞き慣れない」
という方も多いでしょう。

 

嚥下とは、水分や食物を口の中→咽頭→食道→胃の順路で送り込むこと
この過程に障害があって、物をうまく飲み込めない状態を嚥下障害というのです。

 

普段、何気なく食べたり飲んだりしていますが、これができなくなると、
身体を維持する上で必要な栄養分を摂取できなくなってしまい、
とても危険な状態にさらされることに。
低栄養や脱水、肺炎といった命に関わる症状をきたすのです。

 

心因性でない場合、患者自身には健康的な食欲があるわけですので、
食べたいのに食べられない」という
非常にもどかしく辛い思いを強いられることになります。

 

嚥下障害が引き起こす具体的な症状は以下の通り。
嚥下障害の方向けの食事については、医師や専門家の指導の元、
以下のことに気を付ける必要があります。

 

 

■低栄養
摂食障害や嚥下障害が長引くと、
身体に必要な栄養素を摂取できなくなってしまいます。
体重が激減するばかりではなく、
生命活動の維持があやぶまれる場合もあります。

 

■脱水
むせやすく、うまく水分を胃に送り込めなくなってしまうため、
水分不足が続いて脱水状態になることが少なくありません。
ゼリーは液体に比べるとむせにくいため、
栄養価の高いゼリーで水分・栄養を摂取させる食事法が一般的のようです。

 

■窒息
食べ物が気道につまってしまうと呼吸に支障をきたし、
窒息を引き起こす可能性があります。
一人で食事をさせないよう、周囲の人が気を付けてあげる必要があります。

 

■誤嚥性肺炎
誤嚥によって、口腔内の細菌が食物と一緒に肺に入り込むことで起こる症状です。
普段から、口の中を清潔な状態に保つことが予防策となります。

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