摂食障害情報センター

摂食障害は誤解されやすい病気

ご飯が食べられなくなってしまったり、
逆に大量に食べて吐いてしまったり…。

 

摂食障害の症状は、傍から見れば
「食べ物を粗末にしている」「好き嫌いが多い」
…と思われるかもしれません。

 

「甘えている」「贅沢病だ」と一蹴する人もいるでしょう。

 

しかし、普通に3食を食べられない状態というのは、
摂食障害になったことがない方には到底理解できないほど辛い状態。
心も身体も栄養不足でフラフラです。

 

摂食障害を発症する背景には、患者自身の性格や心理状態、
患者が置かれている環境など様々な要因があり、
それぞれが複雑に絡みあっているため、
「理解してあげてください」と言われても難しいかもしれません。

 

しかし、彼女(彼)らが苦しんでいることだけは理解してあげて欲しいのです。
心の中に様々な矛盾や葛藤を抱え、それでも必死に
「食べること」に向き合おうと努力していることだけは確かな事実。

 

「食べたい、でも、太りたくない」
「痩せなければ人に認めてもらえないのでは」
「これを食べてまた太ってしまったらどうしよう…」
…日々、食べ物を目にする度にこんな苦悩を抱えているのです。

摂食障害は命に関わる病気

摂食障害について理解する上で大切なことは、
「摂食障害は命に関わる病気ではない」
…と軽視すべきではないということです。

 

摂食障害の死亡率は7〜8%と言われており、
これは決して低いとは言えない数字です。

 

死因としては、拒食症状による栄養失調、
食事を抜き続けることによる低血糖発作(意識障害につながります)、
下剤乱用による低カリウム血症(四肢の麻痺や不整脈)、
そして自殺が挙げられます。

 

栄養バランスの崩れからもたらされる身体症状はもちろんですが、
周囲の人が注意して見守っていて欲しいのが「自殺」。
摂食障害の患者には自尊心の低い人が多く、
自分なんて生きる価値がない」と思い込んでいる傾向があります。

 

また、「見捨てられるのではないか」という不安も強く、
この不安を紛らわすために過食嘔吐をしている人もいます。

 

自殺という最悪の結果を防ぐためには、そういった不安を理解し、
不安感を否定せずに受け止め、その人の存在を認めてあげることが大切。

 

自分以外の人間の気持ち、
特に摂食障害の人の気持ちを理解するのは難しいことですが、
患者と正面から向き合うことから逃げないであげてください。

 

身近な人に話を聞いてもらえるだけでも、
「理解してもらえている」という安心感が生まれ、
症状が落ち着いていくというケースも珍しくはありません。

 

摂食障害の症状を理解し、摂食障害の心理やその人の生き方を理解すること。
これが、摂食障害克服への大きな一歩となります。

摂食障害を理解するための本

摂食障害は、周囲の人の理解なくしては改善が難しい病気の一つです。
症状はもちろんのこと、
その人がなぜ摂食障害になってしまったのか根本的な原因を探り、
患者の心理を理解することが治療の根幹といえるでしょう。

 

摂食障害は、決して理解できない病気ではありません。
「理解しようとする」気持ちが、患者の心を開かせるのです。

 

摂食障害を理解する上でおススメなのが、
メディカルレビュー社の『摂食障害の理解と対応〜現代の思春期女性〜』
(大阪大学保健センター教授 井上洋一氏)という本です。

 

摂食障害の現状や症状、患者の心理、生き方、家族の対応方法、治療方法など、
摂食障害をイチから理解するにはピッタリの一冊。

 

ご家族や大切な人が摂食障害で、
「どう対応して良いのかわからない」という方は
1度手に取ってみてはいかがでしょうか?

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