摂食障害情報センター

摂食障害は、“単なる愛情不足”では片づけられない!!

摂食障害は、単に栄養バランスが崩れて身体に不調をきたすばかりではなく、
心にも甚大な影響を与える病気。
発症原因を考える上でも、「心」の問題は重要なヒントになります。
テレビや雑誌の特集などでは、よく、
摂食障害になる人は愛情に飢えている
親の愛情を十分に与えられなかった人が摂食障害になる
…などとまことしやかに語られているのを目にしますよね。

 

しかし、必ずしもそういうケースばかりではありません。

 

間違った情報が伝えられているテレビ番組や記事で、
「ごく普通の家庭なのに」
「私は十分に愛情を注いできたのに」
…と心を痛めている親御さんも多いことでしょう。

 

摂食障害は、本人の性格や周囲(※家族だけではなく学校や会社も含)の
環境要因とが絡み合って起こる複雑な症状。
家族の愛情だけに起因するような単純なものではないのです。

コミュニケーションと摂食障害の関係

愛情の形は人それぞれ。
べったりといつも子供と一緒にいることだけが正しい愛情表現ではありません。

 

しかし、“コミュニケーションの不足”が、
時には子供に孤独感や不安感を与えてしまうことは否定できません。

 

摂食障害患者の典型例のひとつとして、「両親が共働きで
家族のコミュニケーションが乏しい」というケースがあるようです。
これは何も、子供に対する愛情が薄いとか、
両親の仲が悪いといったことではありません。

 

外で働いていると、どうしても
“家族のことは二の次”という状況になってしまうことあるでしょう。

 

「うちの子はしっかりしているし」
「子供も部活や塾で帰りが遅いし」
「まだ受験じゃないし」
…そんなちょっとした油断や甘えから、
仕事を優先させてしまうことは仕方がないことなのかもしれません。

 

しかし、「忙しい」を理由に
家族のコミュニケーションが少なくなってしまうのは考えもの。
家族が別々の時間に食事を摂るのも珍しくないという現代社会ですが、
こうなると子供が発する小さなサインを見逃しがちになってしまいます。

 

子供が過激なダイエットに走って
栄養のバランスを崩しているのに気づかないばかりか、
食事を残していることにすら気づけない場合だってあるでしょう。

 

摂食障害に最も効果的なのは、
1人で考え込むことがない環境を作ってあげること。

 

全てのことに干渉するのはどうかと思いますが、
子供が大人にSOSを求めている時、すぐに愛情を持って
手を差し伸べてあげられるような関係でいてあげて欲しいのです。

家族構成の変化も摂食障害増加の一因?

昔は、親が留守でも祖父母が近くにいて
何かと世話を焼いてくれたり相談に乗ってくれたりしたものです。

 

しかし、核家族化が進んでいる現代社会においては
祖父母と別々に暮らす家庭がほとんど。
子育てを援助してくれたり、
間違った子育てを正してくれる存在が近くにいないわけですから、
親にとっても“子育て”は手探り状態なのです。

 

このため、ついつい過保護になってしまったり、
逆に子供と距離を置き過ぎてしまったり…と、
子供との距離感や愛情の表現方法をつかめない親も急増中!
子供にとっては、物理的・心理的に
“頼れる親”が不在の状態になってしまうことも。

 

その結果、自分の欲求や衝動を抑え込んだり
抱え込んだりすることばかり強いられるようになり、
“親への抗議”は未消化のままに飲み込まざるを得ないというわけ。

 

抑圧された感情は、やがて、イライラ、欲求不満、淋しさ、
不安などネガティブな感情へと無意識に転化!

 

この感情を、拒食や過食といった行動で
親にぶつけているのが摂食障害である」…という説もあるのです。

 

適切な愛情表現とはどんなものか…
これは、子を持つ親にとって永遠のテーマといえるでしょうね。

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