摂食障害情報センター

「クアイエットルームにようこそ」 監督:松尾スズキ氏

若い女性の摂食障害が問題になっている昨今。
映画でも、しばしば摂食障害をテーマにした作品がみられるようになりました。

 

筆者のオススメ作品は、
松尾スズキ氏の「クアイエットルームへようこそ」。

 

クアイエットルームとは、閉鎖病棟の中で更に隔離された部屋を意味します。

 

内田有紀さん演じる主人公は、
アルコールで睡眠薬をオーバードーズしたことで精神科にかつぎこまれ、
目が覚めるとクアイエットルームに・・・。

 

その病棟には、薬物乱用、アルコール依存症、
そして過食嘔吐や拒食症といった摂食障害の患者たちが収容されていました。

 

心の病を抱える彼女たちが繰り広げる、
笑いあり涙ありのコメディータッチの映画なのですが、
根本にあるテーマはものすご〜く重いです。

 

摂食障害はこの映画の主要テーマではないのですが、
拒食症の子がいたり、
カロリーを消費するために強迫的に運動している女性がいたり・・・と、
摂食障害のウェイトは重め。

 

この映画のために体重を落として
「拒食障害では?」なんてマスコミに書きたてられた
蒼井優さんの演技は、たいしたものです。

 

摂食障害や鬱、アルコール依存症など、
世の中に居場所を失った人たちの側に立った映画。
レンタルDVDも出ているので、ぜひ☆

「Strawberry shortcakes」監督:矢崎仁司氏

魚喃キリコさんの人気コミックを映画化した作品です。
池脇千鶴さん演ずる、恋を待つ主人公と、一途なデリヘル嬢、
結婚願望の強いOL、そして摂食障害のイラストレーター・・・

 

生き方も個性も違う4人の女性の日常を綴ったヒューマンドラマです。

 

摂食障害のイラストレーターはOLの子と同居しているのですが、
OLの子が留守の間に過食嘔吐を繰り返します。

 

ちょっと恋愛中毒チックで、男がいないとダメなタイプのOLとは正反対で、
イラストレーターは「私、一人でも生きていけます」ってタイプ。

 

でも、心には深い孤独や虚無感を抱えているんですよね。

 

最後は前向きな終わり方なので、観賞後はこっちまですっきりした気分に。
最近、この手の邦画多いですよね。
こちらもレンタル有りなので、借りてみてください。

「私をみつめて」監督:原一男氏

摂食障害を患い、約10年間も引きこもり生活を送っていた
河合由美子さん(37)の“再生”の過程を追ったドキュメンタリー映画です。

 

中学時代に摂食障害を発症した河合さんは、
太るのを恐れるようになり、やがて過食嘔吐へ。
体重は38キロをキープしていたものの、
過食嘔吐することへの自己嫌悪から何をやっても楽しくない状態になり、
高卒後に入った専門学校もすぐに止めてしまいます。

 

自宅にこもってネットの世界に入り浸りになった河合さんは、
「tenko」というネットアイドルとして数々の嘘を重ねていきます。

 

体重は60キロに増え、人に会うのがイヤで外に出られない状態に。

 

ネットで出会った恋人とは、1度も会わないままなんと5年も交際を続けましたが、
彼に「会いたい」と迫られたことから精神的に追い詰められ、自殺未遂。
精神病院にかつぎこまれ、それをきっかけに
摂食障害と引きこもりからの脱出を図ろうと決意します。

 

原監督に直談判して映画製作にこぎつけたというこの作品の中で河合さんは、
同じ家で暮らしていながら10年間顔を合わせていなかった父親や、
高校時代の友人、ネットで知り合った友人、彼氏などに
自分から会いにいきます。

 

それはまるで、摂食障害に奪われた時間を取り戻そうとしているかのよう・・・。

 

この映画の撮影自体が、河合さんにとっての
心理療法だったと言っても過言ではないでしょう。

 

Amazonで購入できますので、
「摂食障害のリアルな体験を見てみたい」という方はどうぞ。

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