摂食障害情報センター

厚生労働省は摂食障害をどう考えている?

厚生労働省の見解によると、日本で摂食障害が増え始めたのは
テレビが普及し始めた1960年代なのだとか。
この頃から拒食症が増加し、その後、
全国にコンビニエンスストアーが展開し始めた70年代後半になって
今度は過食症が増え始めたのだとか。

 

過激なダイエットの背後には
テレビをはじめとするマスメディアの影響が、
そして過食の背景には、少々過ぎた日本の飽食事情が見て取れます。

 

しかし、摂食障害の増加が深刻化しているにも関わらず、
日本では摂食障害専門の治療施設や専門医、
スタッフの数がまだまだ不足しているのが現状。

 

「正確な診療や研究、専門家の育成などを目的にした
拠点医療機関が全国に整備し、ネットワーク化を図る」
という厚生労働省の取り組みにより、
2000年以降は相談できる機関がだいぶ増えたようですが、
まだまだ十分とはいえないようです。

厚生労働省の調査結果が示す現状とは

ダイエットや精神的なストレスなどが原因で、食べ物が食べられなくなったり、
食べては吐くなどの悪循環をくり返す摂食障害。

 

厚生労働省によって実施された全国規模の調査では、
高校3年生の女子のうち50人に1人が摂食障害という深刻な結果!
潜在する患者や予備軍も含めれば、かなりの数に上ると推測されます。

 

さらに、摂食障害の予後に関する調査では、
「摂食障害が持続している」と答えた人が36%、死亡7%…と、
この病気の恐ろしさを物語る結果が得られています。

 

摂食障害の中でも、特に深刻なのが、過食嘔吐を繰り返すタイプ。
拒食症に比べて専門機関の受診率が低く、
一人もしくは家庭内で問題を抱え込んでいるケースが多いのです。

 

過食した後に襲ってくる「また食べてしまった」
「また太ってしまう」「だから自分はダメなんだ」という自己嫌悪感と虚無感、
そして、どれだけ食べても決して満たされることのない孤独感。

 

そこから脱出しようとして繰り返してしまう嘔吐。

 

この悪循環から抜け出せずに、死を選ぶ人も多いのです。

厚生労働省が発表したガイドライン

摂食障害を患う人が増えている今、
一人でも多くの患者さんを救うための
ネットワークづくり”が進められています。

 

2005年には、厚生労働省の研究班によって
摂食障害の診察と治療:ガイドライン」も作成されました。

 

ガイドライン作成の目的は、患者を見つけた際、
できるだけ早く専門的な医療機関につなげること。
そのために、専門医療機関のリストや自助グループ、
地域医療ネットワークなどについてもとり上げられています。

 

中心となった著者は、石川俊男氏。
国立精神・神経センター精神保健研究所心身医学研究部長で、
心療内科のスペシャリストとして有名な先生です。

 

「そんな偉い先生が書いた本なら、さぞや難しいのでは…」
と、腰が引けてしまうかもしれませんが、
専門医や専門スタッフだけではなく、
患者やその家族が読んでも分かりやすい内容にまとまっています。

 

摂食障害のことをよく知るためにも、ぜひ手に取って欲しい1冊ですね!

 

 

病気に正面から立ち向かうためにも、
まずは相手を良く知ることから始めましょう。

 

(「摂食障害の診察と治療:ガイドライン」マイライフ社)

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