摂食障害情報センター

アルコール依存症は摂食障害を合併しやすい?

「若年女性アルコール依存症」の患者さんのうち、約70%が
摂食障害(拒食症、過食症)を合併しているというデータがあります。

 

摂食障害の中でも、アルコールとの関係を強く指摘されているのが、
嘔吐や下剤・利尿剤を使用することによる“排出”を伴う「排出型」。
一般若年女性のうち、
「排出行為を伴う過食症にかかる率は2%前後」
と言われていますから、若年女性アルコール依存症者では
かなり高い率で出現することがわかりますよね。
(ちなみに若年男性アルコール依存症者でも摂食障害を合併するケースがあります。
しかし、圧倒的に女性に多いというのが現状のようです)

アルコール依存と摂食障害は心の病気?

興味深いことに、摂食障害を伴うアルコール依存症者には、
うつ病や不安性障害、境界型人格障害など
“心の病”の合併が高い率で出現するといいます。

 

いずれの症状でも「集団精神療法」で高い治療効果が得られることなどから、
それぞれの症状の背後にある“心の問題”が絡み合い、
もつれた糸の様に影響を与え合っていることが推測されます。

 

また、摂食障害とアルコール依存を解明する上で
キーワードとなり得るのが、「ストレス」。

 

摂食障害もアルコール依存症も、いずれもストレスを適切に処理する能力
コーピングスキル)が未熟なために発症する症状として捉えられていますし、
アルコールも食行動もストレス 軽減の手段になることが指摘されています。

 

一度初めてしまうと自分ではその行動をコントロールが出来なくなるという点でも、
二つの症状は非常によく似ているのです。

どちらの治療も家族の強力が必要!

摂食障害にしろ、アルコール依存症にしろ、
身体や精神的な問題だけではなく家族的、社会的な問題も生じてきます。

 

自分の意思では行動をコントロールできなくなることが多いため、
学業や仕事に支障をきたしたり、外出できず引きこもったりしてしまうのです。

 

また、過食嘔吐やアルコールを1度止めることができたとしても
些細なキッカケでまた元に戻ってしまうことも多く、
自分自身を責めたり、孤独感を募らせたり、自殺未遂を起こしたり…。
家族の生活まで巻き込んで、
一家揃って心のバランスを崩してしまうことも少なくありません。

 

しかし、治療を進めていくうえでは、最も身近なところにいる家族が
“一番の理解者”になってあげることが大切

 

自助グループなどで同じ悩みを持つ仲間に出会うことによって
症状が快方に向かうことも多いようですが、やはり、
家族の協力なくしては治療を続けていくことはできないでしょう。

 

経済的な面、食事など日常生活のバックアップ、
そしてなにより“心の支え”が必要なのです。

 

…といっても、一人で全てを背負い込む必要はありません!!
それこそ、共倒れになってしまったら元も子もありませんからね…。

 

医療機関や市の窓口、自助グループなどにSOSを出せば、
ご家族の負担を軽くする術も一緒に考えてくれるはず。

 

時には、「私のほうが病気になっちゃうよ」と苛立つこともあるでしょうし、
実際、「自分もうつっぽくなってきた」と不調を感じることもあるでしょう。
でも、どうか当人を責めたりなじったりしないであげてください。
どんな状態でも、
あなたは私にとって必要な人なんだよ」という心のメッセージを発すること。

 

これが、患者さんの生きる希望につながるのです。

摂食障害とアルコールの関係関連エントリー