摂食障害情報センター

「うつ」とは?

摂食障害の患者さんには、同時に「うつ病」を発症している方が多いといいます。

 

うつ病とは、「気分障害」の一種。
抑うつ気分や不安 、焦燥、精神活動の低下、食欲低下、
不眠症 などの症状が現れる精神疾患です。

 

うつ病の発生機序は脳内の神経伝達物質と深い関係があることが分かっており、
具体的には、セロトニンやノルアドレナリンの量が減少して
情報伝達がスムーズに行われなくなってしまう状態です。

 

つまり、脳内の神経伝達物質の働きが悪くなる→うつ病が発症するというわけ。

 

「うつ病になる人は精神的に弱い」
「うつ病なんて怠け者の病気だ」
…などと誤解されがちですが、とんでもない!
うつ病は、れっきとした身体の病気

 

精神論で片づけられる症状ではなく、
治療には長期に渡る通院や投薬が必要なのです。

摂食障害とうつ病の関係

近年、うつ病と摂食障害の関係についての研究が進んでいます。
「うつ病が摂食障害の引き金になっているのでは」という意見もあれば、
「摂食障害からうつ病になるのだ」と考える学者もあり…。
いずれにしても、両者の間に密接な関係があるのは確かなようです。

 

その証拠に、摂食障害とうつ病の間では、生化学的異常の類似性も高いのです。

 

具体的には、うつ病の薬である「抗うつ薬」が摂食障害、
とくに過食症の患者に効果があることが分かっています。

 

また、ストレスに反応して分泌されるホルモンである「コルチゾール」が、
正常者よりも高い値を示すという点でも共通しているのです。
うつ病や摂食障害でみられる、この「過剰なコルチゾールの分泌」は、
脳内の「視床下部」付近の機能が関係していることが分かっています。
視床下部と言えば、多くの身体機能をコントロールしている場所。
例えば、ホルモン分泌、体温調整、水・電解質バランス、糖や脂肪の代謝、食欲…等々。

 

これを鑑みれば、視床下部の機能異常が
摂食障害と何らかの関係があることは容易に想像できますよね。

 

専門家の間では、「長期に渡ってストレス状態が続くと
神経伝達物質やホルモンのアンバランスが起こり、
その結果として摂食障害が起こるのではないか」
という説が有力なようです。

摂食障害が先か?うつ病が先か?

摂食障害が原因でうつ病になるのか、
はたまたうつ病だったから摂食障害になったのか…。

 

いずれにしても、摂食障害とうつ病は併発しやすい病気。
例えて言えば、アルコール依存症がうつ病を併発しやすいことと似ているでしょうか?

 

うつ病の辛さを紛らわすために、多量のアルコールを摂取してしまう
(=大量の食べ物を過食する)ことがありますが、この場合、
うつ病が改善すればアルコール摂取(=過食)を自分でコントロール
することができるようになると言われています。

 

逆に、アルコール依存(=摂食障害)が進むと部屋にこもりがちになり、
どんどん精神状態が悪化。
気分が落ち込んでいるから外に出られない→
飲んで(=食べて)辛さを紛らわす→
自己嫌悪でますます内に引きこもる…という悪循環↓。

 

心の病気はいずれも治療に相当の時間を要しますので、
一つずつじっくり治療していくしかありません。

 

病院や医師によっても治療方針は異なりますので、
信頼のおける医師と地道に一歩一歩前へ進んでいきましょう。

 

摂食障害はうつ病を併発するの?関連エントリー