摂食障害情報センター

摂食障害は血液にも異常をきたす

摂食障害は、通常通りの食事が摂れなくなってしまう病気。
特に、拒食症の場合は栄養状態が著しく低下して
一種の“飢餓状態”に陥ってしまうため、
体重の低下や無月経、低血圧、脈拍数の減少、低体温、カロチン症、
便秘、むくみなどの深刻な身体症状が現れます。

 

また、過食嘔吐の場合も、
唾液腺が炎症を起こして腫れてしまったり、
手の甲に吐きだこができてしまったりなど、
外見的な変化がみられるようです。

 

しかし、摂食障害には、実はもっと深刻な症状があります。

 

それが血液の変化

 

摂食障害の患者さんの血液を検査すると、
肝機能障害や白血球数の減少、貧血、低コレステロール症、
高コレステロール症、低ナトリウム血症、低カリウム血症、
ホルモン数値の異常などが見られることが多いのです。

 

とかく“心”の問題にばかりが焦点化され、
身体の問題は二の次になりがちな摂食障害ですが、
なんといっても大切なのは“命”を守ること

 

「単に痩せてきただけ」「普通の食事ができるようになれば問題ない」
と放っておくと、重篤な病気を発症することにもなり兼ねません。

血液の異常は命を脅かす!!

摂食障害のうち、ここではまず、拒食症に焦点を当ててご説明しましょう。

 

なぜなら、拒食症の患者さんの身体は深刻な栄養不良の状態にあり、
心の治療よりも身体のケアを優先させるべきケースがほとんどだからです。

 

栄養状態が低下すると女性ホルモンや甲状腺ホルモンの分泌量が低下しますが、
それよりも怖いのが、
大幅な体重減少に伴う、電解質(ナトリウム、カリウム、塩化物イオン)や
水分のバランスの乱れ。

 

心臓の機能が低下するために不整脈が起こりやすくなったり、
全身に血液を送り出す力が弱まって
脱水状態を引き起こしたりする危険性があるのです。

 

また、過食嘔吐の場合でも、嘔吐を繰り返したり
下剤や利尿剤を乱用しているようだと、
体内のミネラル分が外へ流れ出てしまいます。

 

これは拒食症と同様、
血液の電解質異常や腎機能障害を引き起こすリスクが高くなります
その結果、軽微なものでは“むくみ”、
深刻な場合には“腎不全”といった症状を発症しやすくなるのです。

血液は命の源

血液は、私たちが生きていく上での基本となるもの。
血液が正常に働いてくれなければ、
私たちは生命活動を維持することができません

 

ですから、摂食障害で血液に異常をきたしている状態というのは、
“命”に関わる深刻な問題なのです。

 

みなさんもご存知の通り、血液には、
酸素や栄養素を各細胞に送るという役割の他、
ホルモンの運搬、老廃物の回収、体温の元となる“熱”の運搬…等々
様々な役割があります。

 

しかし、摂食障害が元で、
体内に入ってくる栄養素の量や質に変化が生じると、
酸素や栄養素の正常な運搬が阻害されてしまいます。

 

結果として各臓器は栄養不足、酸素不足の状態に陥り、
臓器自体の機能も低下してしまうというわけ。

 

熱を作り出せなくなって体温も下がり、免疫力や新陳代謝も低下。
外部からのウィルスにも感染しやすい状態といえるでしょう。

 

ただ、摂食障害の場合、
傍から見れば痩せこけてフラフラの状態であったとしても、
本人は「痩せて身体が軽くなって元気いっぱいだ」
と思い込んでいるケースも少なくありません。

 

身近な人に異常を感じたら、
すぐに病院を受診してまずは血液の状態をチェックしましょう。

 

なによりも、まず優先すべきは“命”なのですから…。

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